人間の技とはいうけれど、実際に蔵に入れば人間の力なんて本当にちっぽけなものなだと感じます。出来ることは本当に限られていて、自然の力を借りなければどうにもならない。その自然の声をきちんと聞くことができるという能力、それが杜氏の経験と勘なのです。それは手作りの小さな蔵でも機械を使った大きな蔵でも同じこと。麹の声を、もろみの声を、五感を研ぎ澄まして見守るしかないのです。