小鹿のこだわり

それらに感謝する心があればこそ、自然は人間の技を受け入れて、
いも焼酎を醸すことを許してもらえるのだと信じています。
それゆえいも焼酎は鹿児島の食文化の中心に存在できるのです。

天の恵み
小鹿のふるさと鹿屋市吾平町は、国見山、黒尊山、甫与志岳など照葉樹林に恵まれた国見山地のふもとにあります。山地に降る雨は森に降り、山にしみ込み、長い年月をかけて磨かれ地下水になります。そして、その清らかな地下水が吾平山陵にほど近い玉泉寺公園にその字のごとく玉の泉のように枯れることなく湧き出しています。その地下100メートルから汲み上げた、ミネラル分はもちろん、南国鹿児島の空気感まで溶かし込んだこの清涼な水こそ焼酎小鹿を鹿児島焼酎たらしめる天の恵なのです。

大地の力
鹿児島の大隅半島は日本随一のさつまいもの産地。広大ないも畑が広がっています。さつまいもが中国から鹿児島に伝来してから三百有余年、鹿児島の大地はやさしく、また力強くさつまいもを育ててきました。「鹿児島のいも焼酎たるもの、鹿児島の大地で育てられた新鮮で良質なさつまいもで造りたい。」そんな想いから、平成6年に農業法人(有)小鹿農業生産組合を設立、直営農場約50ha、契約農家の農場約100haで小鹿酒造で必要なさつまいもを仕込み計画に合わせて栽培していきます。

人の技とこころ
人間の技とはいうけれど、実際に蔵に入れば人間の力なんて本当にちっぽけなものなだと感じます。出来ることは本当に限られていて、自然の力を借りなければどうにもならない。その自然の声をきちんと聞くことができるという能力、それが杜氏の経験と勘なのです。それは手作りの小さな蔵でも機械を使った大きな蔵でも同じこと。麹の声を、もろみの声を、五感を研ぎ澄まして見守るしかないのです。
